CREA、Evolution(鉛)のリチウム化対応概要(2024/09 Update)

DIYを実践される方へお願い

当記事の内容はすべて自己責任において実施されている内容です。記事の内容を元に改造を行った場合に発生しうるいかなる責任も当方には発生いたしませんことご理解ご了承ください。

記事を元に改造を行った結果不具合が発生した場合、車両販売元のナッツでの保証が受けられなくなる場合があることをご理解ご了承ください。あわせて当HPの快適化内容はナッツでの改造として受け付けられているものではありません。ナッツでの安全保障確認ができているものではありませんので、記事内容の改造快適化をナッツにご依頼することはおやめくださいますようお願いいたします。

また同様に改造を行った結果、以下に挙げる内容が発生する可能性があります。 
 ・ベース車両メーカーでの保証が受けられなくなる等
 ・事故発生時に任意保険の補償を受けられなくなる等

すべて自己責任であることをご理解ご了承の上お楽しみいただければ幸いです。

快適化の準備作業と快適化お出かけが多くなってきて久しく更新が出来て居ませんでした(^^;

Evolution鉛300Aに乗っている自分としては、HyperEvolutionリチウム400Aが羨ましくて仕方が無く、ナッツでのリチウム換装のお値段に半分あきらめていました。しかしいつかは自分でも何とかしたいという希望を抱きながら、ちょこちょこと自己研究を進めていたところ、人柱になっていただける漢の方々が現れてくれました(^^ゞ

その漢の方々と共にCREAのEvolution(鉛)300Aシステムをリチウム対応させるシステムに着手してから1年以上が経過し、いろいろな意味で安定してきました。おかげさまで希望される方には自己責任という扱いではありますが、多くのCREA Evolution車輌をリチウム対応させていただきました。

現在までに換装させていただいほとんどの車輌は、鉛300Aからリチウム600Aへの換装となっています。一部例外的に800Aもありました(^^;

現在のリチウム化最大仕様

項目仕様
バッテリー容量600A(100A×6) 7,200W ※2024/05時点での最高値:800A
バッテリー種別リン酸鉄リチウムイオン LiFePO4 寒冷時ヒート機能付き
走向充電max120A ※理論値
アイドリング時はmax80A前後、エンジン回転数2,000rpmでmax100A前後
外部AC充電max45A ※理論値
インバーター充電モード x1mode:max22.5A x2mode:max45A
氷点下時充電バッテリーヒート機能により充電時に加温

真夏も何とかクリアして、北海道の長期旅行(約3週間)も無事クリアしています。
一番のサイクルテストは、ほぼ毎日のお仕事に利用しており、終日サブバッテリーによるエアコン運転でバッテリーを消費し、夜間にフックアップ充電、足りない分は朝の走向充電、これを1年間ほど繰り返して来ています。システム全体として特に大きな問題もなくクリアできてるのは安心感がだいぶ違いますね(^^ゞ

ここまで来られたのもひとえに人柱として協力いただきましたN氏とT氏、また多くのお仲間の皆さんのおかげです。皆さんありがとうございました。

まだまだ改修点はあるかと思いますが、鉛300Aからリチウム600AとQOLが大きく向上する事でキャンカーライフもより楽しく快適になると思います。

今回はナッツ製CREA Evolution車輌をどうリチウム対応させているか概要を書いてみたいと思います。


Evolutionシステムの概要はこんな感じです。ホントに概要なので細かいところは突っ込みナシでお願いします(笑)

Evolutionユニットが様々な制御をおこなっています。

これをリチウム対応するにあたり以下の点に注意をして拡張をおこないました。

  • リチウムバッテリーのBMSだけに頼らないより安全な充電制御
  • 走向充電で可能な限り大電流での充電を目指す
  • エアコン(インバーター)併用でもエアコンを停止させないで走向充電を継続的に可能にする
  • メインバッテリーを消費しない運用となるようにする
  • 熱ダレによる充電停止を極力避ける(廃熱換気はオプション、笑)

純正のEvolutionユニットでさえインバーター充電モードやエアコン併用時は、セカンドシート下の各機器の廃熱により動作停止したりすることは多かったので、出来る限り安定した運用が出来ることを目指しました。

まぁ最終的には低発熱の走行充電器が出てきたおかげでかなり解決したわけですがf(^^;) ポリポリ

Evolutionユニット自身は走向充電時、インバーターのみ利用時やインバーター充電モード時で内部接続回路を制御したりしていてまぁまぁ芸が細かいんです(笑)出来ればそれらの機能を生かしつつさらに快適なリチウム化を出来ればと思い今に至ります。

で、リチウム化に何とかこぎ着けた概要図はこちら。
薄黄色く塗られた部分が追加した部分です。

これだけ見ると自分でもなんだこれだけか~って思ってしまいますねf(^^;) ポリポリ
でもこれで結構いろいろ考えたんですよね~(笑)

出来るかぎり既存のシステムに手を加えない様に機能を追加する形で実現しています。

理由としては障害発生時の切り分けを簡単にする目的があります。

Evolutionシステム自体かなりややこしいので、障害が発生した場合は切り分けにとても時間が掛かります。分かっている人ならポイントで追っかけられるのですが、初見ではかなり面倒なシステムです。

仮に換装後の障害時に万が一ナッツに見てもらうことが出来たとした場合、既存の回路部分に手が入っていなければ比較的障害を見つけやすいと考えました。(勝手に改造してある車輌は見てもらえない可能性は高いですが(苦笑))

まぁいっそのことEvolutionシステムを全部取っ払って一から組み直すというのも1つの方法だとは思うのですが、Evolutionシステムは結構考えられているシステムなので利用した方がメリットあるかなとも思った次第です(笑)


安全性を確保するにあたり、基本は以下の点を守ります

  • 氷点下での充電をおこなわないような仕組みとする
    バッテリー側のヒート機能にて対応。
    バッテリーは室内にあるので氷点下にはならないという考え方もありますが、絶対はありません。安全第一を考えるのが楽しいキャンカーライフの基本であると考えていますので、自分としてはここは必須項目としています。
  • 充電制御をバッテリーのBMSに頼らない(外部充電器を利用し充電を制御)

この2点は必ず守ります。

いろいろな考え方があると思うのでこれが正解だ!という事はありませんが、オルタネーターからの出力を直接バッテリーに繋ぐようなことはしないようにしています。

ちなみにオルタネーターの出力は15V近くまで上がることもあります。オルタネーターからの出力を直接サブバッテリーに繋いだ場合でも、バッテリーのBMSによって高電圧時の充電停止などはおこなわれると思います。

ただしバッテリーのBMSが何らかの障害を起こした際に高電圧を制御できなかった場合、最悪の場合出火の可能性も否定できません。出来ることなら外部の充電器によって充電制御をおこなう事でバッテリーのBMSを最終安全装置として考えています。


で、できあがったシステムがこちら(一例)
202409 時点では皆さんからの情報からUPDATEされています。

リチウムイオンバッテリー換装後(600A仕様)の一例

セカンドシートに300A、サードシートに300A、合計600Aのシステムです。

特筆すべき点は走向充電時に100AOverでの充電が可能である点です。
ただしベース車輌はKDY系でアイドリングでは条件にもよりますがmax80A程度、高速巡航時などでエンジン回転数が2,000回転程度であれば条件によりmax100A程度での充電が可能です。

確認できた最高記録は119Aです(驚)
KDY系カムロードのオルタネーター出力仕様が130Aと考えると約90%もの電力を充電に回している状況はちょっと驚きです。

GDY系では充電制御の関係でかなり控えめになる可能性があります。

走向充電で110AOver!!

バッテリー周辺の配線が沢山あるのは配線抵抗による循環電流を出来るだけ抑制するために均等配線としているためです。この辺りの循環電流への考え方もいろいろあるのですが、自分の場合はわかりやすく均等配線です(笑)

Evolutionシステム同居型のシステムとしてはかなり完成形に近いと思っています。

日々素晴らしいデバイスが出てきていますので完成しないサクラダファミリアのように、改修しながらより良い物にしていけるとは思います。果たしていつか自分の車輌に施工が出来る日が来るのか!?我が家の懐事情が許せる日は来るのか!?

出来る日を目指して日々改良して行きたいと思います(笑)

UPDATE記録

  • 2024/06/29 Evolution対応ユニットオルタネーター接続リレー変更(200A→250A)
  • 2024/09/07 機器配置変更、インバーター冷却FAN追加、走行充電器冷却ファン追加
  • 2024/09/14 Evolution対応ユニットリレー冷却接続兼用バスバーにヒートシンク&冷却FAN追加

CREA、Evolution(鉛)のリチウム化対応概要(2024/09 Update)” に対して12件のコメントがあります。

  1. タチコマン より:

    とっぷあうと様

    突然の長文の照会に、こんなに詳細に回答頂き感謝感激です!!
    私のブログもご覧頂きありがとうございます。
    今読み返すと初歩的な間違いも多くて、お恥ずかしい限りです(^_^;)

    お陰様でだいぶエボの理解が深まりました
    新たなリレーの設置は接続の先行関係とか接続タイミング等を考えると私にはハードルが高いので、機能のどれかは諦めるしかないと思いました

    そのうえで頭を整理すると

    1.走行充電器を上流に取り付ける場合
    オルタ→走行充電器→リチウムと接続して、EVOユニットは通さない
    但し、EVOユニットや外部充電器はそのまま残す
    ◯ジャンプスタートや外部充電機能はそのまま使える
    ✕EVO充電機能は使えなくなる
    イグニッションON、オルタからの電圧0だとEVOユニットからエラー警告がでるかもしれないので、一部、加工は必要かもしれませんね

    2.走行充電器を下流に取付ける場合
    ◯EVO充電機能も使える(走行充電器が故障した場合のバックアップや走行時にエアコンを使った場合などにメリット)
    ✕ジャンプスタート機能が使えない

    こんな整理でしょうか?
    実際は一筋縄ではいかないと思いますが

    ご指摘頂いた点ですが
    >既存回路の場合だと室内機器への電力供給も出来なくなる
    もしかするとEVOユニットとリチウムを繋ぐケーブルは入出力兼用で、間に走行充電器を挟むとエンジン停止時にリチウムから室内機器への出力がカットされてしまうという事でしょうか?
    そうであると、バイパスとリレーが必要になって、下流への取付はなかなかハードルが高くなりますね^^;

    ソーラーとの混合充電は諸説ありますが、やはりEVOユニットもしていないのですね

    ソーラーチャージャーはに関してはレノジーのROVERシリーズに交換予定です
    ソーラーチャージャーからリチウムに直に接続して走行充電器との混合充電が上手く行くのか相性を試すしか無さそうです
    問題ありそうなら、ソーラーパネルとソーラーチャージャーの間にブレーカーを入れてオンオフコントロールしようかと思っています

    回答のお礼で終わろうと思ったのですが
    書き出すと止まらなくなってしまいました
    お時間ある時で構いませんので、宜しくお願いしますm(_ _)m

    1. とっぷあうと より:

      タチコマンさん、こんにちは!

      電装系の話になるとついのめり込んでしまうのでf(^^;) ポリポリ
      EVOユニット自体はかなりよく考えられて作られているので、外部から1箇所手を入れると違う影響があちこちに出てしまうんですよね。
      その辺を綺麗にまとめようとすると結果自分のような追加のユニットで吸収する形になってしまう感じです。
      もっといい方法があるのかもしれませんが、充電効率やエアコン同時稼働など、バランス良くまとめるのはなかなか難しいですね(^^;

      さて、整理してもらった結果について補足です。

      1.走行充電器を上流に取り付ける場合
      ===
      ご推察のとおりです。
      オルタ→走行充電器→リチウムと接続して、EVOユニットは通さない方法ですが、この場合だとEVO充電機能は使えなくなりますね。ただこうすると新しい配線が増えますし、ややこしくなるので、走行充電器のバッテリー側出力をEVOユニットの入力に入れてあげてもいいと思います。
      ただしEVO充電モード時には走行充電器の出力上限の制約に引っかかってしまいますが、そこは使えないより使えると言う意味でマシかなという感じです(苦笑)
      回路をシンプルにするという意味ではアリかなと思います。
      ちなみに自分の場合は上流に設置したEVO対応ユニットでその辺の切替制御をおこなう事で走行充電器の制約にかからないEVO充電を実現しています。

      2.走行充電器を下流に取付ける場合
      ===
      ご推察のとおりなのですが、この場合はエンジン停止時のインバーター利用に制約が出てきてしまいますのでかなり難しいかと思います。
      ジャンプスタート機能などを含め配線を走行充電器の下流側、サブバッテリーから取るように改修すればとも思いましたが、やはり前述のエンジン停止時のインバーター利用制御がEVOユニットで引っかかってしまいそうです。

      >既存回路の場合だと室内機器への電力供給も出来なくなる
      ===
      これもご推察のとおりですf(^^;) ポリポリEVOユニットの下流に走行充電器を挟むとサブバッテリーとEVOユニット間が分断されるためそうなります。
      2.でも書きましたが、室内への給電とジャンプスタートの配線を走行充電器の下流側に改修すれば対応は可能かと思いますが、それによる弊害も出てきてしまいます。

      ソーラーに関してはRenogyのROVERシリーズでの取付実績が多数あるので問題ありません。
      あと混合充電についてはEVOユニット自体に走向充電時の切り離しリレーが付いていますのでそこを経由するかしないかだけの変更で対応が可能ですので難しくは無いかと思います。
      ちなみにハイパーシリーズは混合充電する方式に変わっているようです。

      書いている内にまた長くなってしまいましたf(^^;) ポリポリ
      3月まではまだまだ時間がありますので妄想が膨らみますね~(笑)

      1. タチコマン より:

        とっぷあうと様

        本当にありがとうございました
        仕組みについては実に良く分かりました
        後は納車されてから自分で確認してみます

        上流に設置してEVOユニットに入力
        確かに入力自体が走行充電器の上限になりますが機能は全て活かせますね(^^)

        バッテリーを生セルにしてセカンドシート内に収めるか、やっぱりヒート機能付き組バッテリーか
        生セルならプロに任せるか、ご近所のtosiさんにお酒を持って教えを請いに行くか(笑)
        などなど、納車までまだまだ悩みは続きそうです

        情報はギブ&テイクだと思っていて、今まではギブが多かったのですが、とっぷあうとさんにはテイク&テイクですので
        いつかお返し出来たらと思います(^_^;)
        今後とも宜しくお願いします!

        1. とっぷあうと より:

          タチコマンさん、こんにちは!

          やはり実車を見ながら確認していくのが一番早いし確実ですね。
          解析の楽しみもありますし(変態?笑)

          バッテリーを何にするのかも悩みどころですね。
          生セルもいいのですが、別件で一度バッテリーが出火しまして、そのときにバッテリーから火が出たら絶対消せないな~と実感してからは、できる限り出火させない方向で考えるようになってます(苦笑)
          BMSの管理能力が高いものであればその辺はクリアできるとは思うのですが(^^;

          自分も情報はいろいろ教えてもらってそこから派生した情報をお返ししてる部分も多いので、いろんなお話が出来ることは楽しいです~!
          またお会いできる機会があればいろんなお話しできるといいですね~!

          今後ともよろしくお願いします~!!(^^)/

  2. タチコマン より:

    とっぷあうと様

    はじめまして
    いつもブログを熟読して参考にさせていただいています。
    自分はバンテックのコルドバンクス3に乗っており、「キャンピングカーの車窓から」というブログを公開しています。

    2022年にレノジーのDCC走行充電器と300AhのリチウムバッテリーをDIY施工しました。
    できるだけオリジナルの配線に手を加えずにがコンセプトです。
    https://www.tachikoman.com/entry/2023/08/24/060000

    実は、先般、クレアを契約し来年3月の納車待ちです。
    新型のハイパーエボリューション3が発売されたにも関わらず、契約したのは鉛バッテリーのエボリューション。
    コスト的な理由もありますが、自分好みに仕上げるイジリ癖がついてしまいまして・・・。

    納車後はEVOのリチウム化になるのですが、EVOについては全く無知で、とっぷあうとさんのブログを一番の参考にさせて頂いています。
    それにしてもEVOの正確な情報は非常に少なくて困っています。

    初めてのコメントで大変恐縮ですができれば以下の2点について考えを聞かせていただけませんでしょうか?

    1.概要図ではEVOシステムの上流(オルタとの間)にEVO対応ユニットと走行充電器を設置していますが、おそらく、EVOシステムはオルタネーター充電とインバーター充電の切替となるため、EVO対応ユニットは走行充電とインバーター充電の混合充電を目的にしているのかと想定しています(違っていたらすみません)。
    もし、EVOシステムの下流(バッテリーとの間)に走行充電器を設置する場合、当然、走行充電器かインバーター充電のどちらかの充電能力が上限になりますが、施工自体は一番シンプルかと考えます。
    これには何か問題がありますでしょうか?

    レノジーの走行充電器は最大60A程度ですが、最近、DCC走行充電器50Aを2個使い80A以上にしている事例も見かけます。
    この場合、インバーター充電を残す意味はあまり無いのですが、オリジナルの仕様はできるだけ残したいと考えています。

    2.EVOシステムもオルタネーターからの充電はメインバッテリー経由になりますか?
    実は友人のクレア(ハイパーエボリューションネオ)が旅先で充電システムに不具合が生じた際、ナッツからのアドバイスでエンジンを始動してから、メインバッテリー上がり用のメインサブ直結スイッチをONにしてリチウムに直接充電していました。
    なので、クレアは当該スイッチがOFFである限りメインとサブが完全に分離していて、EVOシステムにはオルタから直にケーブルが引かれているのではと思った次第です。
    ハイパーエボの仕様だけ違うのかもしれませんが。
    分離していれば、急速走行充電時にもメイン→サブへの持ち出しは無いとも考えられるので確認です。

    唐突に長文で質問してしまい申し訳ありません
    お返事はメールでもコメント公開でも構いませんので、どうぞよろしくお願いします。

    1. とっぷあうと より:

      タチコマンさん、こんにちは!

      下手の横好きなブログをご愛顧いただきありがとうございますm(_ _)m
      タチコマンさんのブログ拝見致しました~。
      オリジナルを生かしつつリチウム化する手法など自分と同じ方向性を感じる物があり楽しく拝読させて頂きましたq(^0^)p

      この度CREAのご契約をされたと言うことでおめでとうございます!!
      しかもハイパーではなくEVOをご契約されたとのこと、なんとなく分かります~。
      自分も今選べと言われたらハイパーエボ3ではなくEVOの可能性が高いですね(笑)
      自分で自由にさわれると言う意味ではEVOがいいです。
      ハイパーエボ3も中開けていいよと言われたら選ぶかもですが、開けると補償対象外になってしまうようなのでf(^^;) ポリポリ

      EVOシステムに関する情報は確かに少ないですね~、機能や性能についてはありますが、仕組みや中身については皆無に近いですね。
      自分もいろいろ探していましたが、ほとんど情報が見つかりませんでした。
      で結局テスター片手にEVOの回路を手当たり次第に調べて今に至ります(^^;

      ご質問について分かる範囲でf(^^;) ポリポリ

      1.回路上での走行充電器の設置位置について
      ===
      まず残念ながらEVOシステムは走行充電とインバーター充電の混合充電はおこなっていません(^^;
      EVOシステムは、その他細かな制御はありますが、純粋にオルタネーターによる走行充電とインバーター充電の切替を受け持っています。

      回路上での走行充電器の設置位置についてはいろいろあるのですが、まず基本構成にできるだけ手を入れないようにするというタチコマンさんと同じコンセプトで考えた為に現在の上流位置になっています。
      走行充電器をEVOシステムの下流に挟み込んだ場合の問題点としては、メインバッテリー上がりの場合に緊急対応で利用するジャンプスタートの機能(サブバッテリーとメインバッテリーを直結)が使えなくなってしまうというデメリットがある為です。
      ジャンプスタート機能を生かそうとするならばそのあたりの回路変更も必要になるかと思います。
      あとEVOシステムの下流に走行充電器を設置した場合、その走行充電器が入力側の電圧をチェックするような機器だとEVO充電モードにした際に走行充電器の入力側の電圧が0になるので充電器がエラーを出すと思います。あわせて既存回路の場合だと室内機器への電力供給も出来なくなるので、そういう意味でも下流に設置する場合は回路変更が大きく発生する可能性が高くなります。

      インバーター充電を残す意味ですが、実はインバーター充電は外部AC充電との兼用回路なんです。
      走向充電時にはオルタネーターの電力からインバーターを動かし、そのAC電力で外部AC充電器をx2で動かしています。
      一方外部AC充電時には外部からのAC電力で外部AC充電器をx2で動かしています。
      その辺の切り分け制御をおこなっているのもEVOシステムですね(^^ゞ
      なのでオリジナルの仕様はできるだけ残したいという事であれば、EVO充電の構成もそのまま生かすのが正解かなと言うことで現状の構成になっています。
      あとEVO充電の仕組みを残すと一つメリットがあります。走行充電系が万が一不具合が起きて充電できなくなった場合の緊急回避策として、EVO充電モードがあると回避できます。仲間内でたまに走行充電系の不具合が発生した方もEVO充電で急場をしのげたということもありましたので無いよりは有りかなと(笑)

      2.EVOシステムもオルタネーターからの充電はメインバッテリー経由になりますか?
      ===
      すばらしいですね!概ねご推察のとおりです。
      EVOシステム以降、ハイパーを含む車両はオルタネーターから直接EVOシステムに引き込んでいます。
      基本メインとサブは分離されています。ジャンプスタート機能をONにした場合にのみメインとサブが直結される仕様になっていると思います。
      EVO充電時にはメイン側の電力でサブを外部AC充電器充電器にて充電するのでメインとサブは分離が基本となっていますね。

      ちなみにRenogyのDCC走行充電器を用いてソーラー充電をおこなおうとした場合、最上流に取り付けるとエンジン停止時にソーラーでの充電がEVOシステムによって切り離されてしまいます。
      EVOシステムを生かしながらソーラー充電(他の充電と混合)を考える場合、DCC走行充電器のような混合充電を可能とする充電器の場合はEVOシステムの下流での設置を検討するほかありません。(この場合ジャンプスタートの回路等を変更する必要があります)
      ただし最近では走行充電時に平均70A~100Aあたりで充電できるため、走行充電時に無理してソーラーを混合させる意味合いがあるかどうかと言われると微妙かなとも思ったりします。出来ないよりは出来た方がいいというのはあるのですが(笑)
      EVOシステム自体はソーラーの入力回路がありますが、昔からの電触これはエンジン停止時のみ接続される回路になっています。まぁ接続の仕方で常時接続(混在充電)も可能なのですが、ソーラーチャージャーと走行充電器が混在充電を受け入れるかどうかは別のお話ですね。

      細かいお話が通じそうでしたので思わず長文になってしまいました。
      ざっくり駆け足でのお返事になってしまいましたが大丈夫でしょうか?(^^;

  3. ダン より:

    トップアウト様

    ご返答ありがとうございました!

    最新版の記事のご紹介ありがとうございます。

    拝見しましたが、とても素晴らしく熟考された設計、分かりやすい説明に感銘をうけました!

    トップアウト様が設計したユニットは、私が見つけたトップアウト様の以前のブログ記事からいくつかの変更が加えられたようですが、リチウム専用ユニットがどのように様々なデバイスを接続するのか、そしてどのような条件がこれらの発動条件となるのか、もう少し具体的なことをおうかがいしたいです。電気技師という職業柄きになってしまいまして。

    お忙しいかとは思いますがよろしくお願いします!

    Facebookのクラブへのお誘いありがとうございます。早速入会させていただきます!

    ダンより

  4. やさぶろー より:

    こんにちは!
    ここまで辿り着くまでの試行錯誤を想像すると、涙がでそうです笑
    ひとつ疑問なのですが、走行充電が最大で110A近く出ていて驚きですが、
    これはレノジーの60A+オルタネータの直結分という考え方でよいのでしょうか?
    それとも充電状況に応じてレノジー60Aを昇圧回路として切り替えるような制御をされていますか?

    1. とっぷあうと より:

      やさぶろーさんこんにちは!

      走向充電による100Aoverは夢でした~q(^0^)p
      やっとここまで来たという感じです!

      嬉しくてブログに載せちゃいましたが、現在最終検証中です。
      検証始めてまだ数週間しか経っていないんですよ~(苦笑)
      手法に関しては検証が終わって大丈夫だという確証が得られたらご報告したいとおもいます。

      なんせ最近バッテリー関連で燃えるキャンカーが増えてきていて、燃えてキャンカーを失った自分としてはやるせないもので(^^;
      リチウムバッテリーの出火の場合絶対消火できません、間違いなく全焼になります。
      自分も以前アシストサイクルのバッテリーで出火してえらい目に遭ったこともあり、バッテリー出火の怖さは十分身にしみていますf(^^;) ポリポリ

      万が一があっては困るものなので、できる限り検証させてください~m(_ _)m

      1. やさぶろー より:

        こんにちは!
        もしかして「アレ」かな?という予想はあるのですが、もし私の想像する手法なら、安易な公開は確かに危険かもしれません。

        配線が不適切だったり端子加工が悪かったり、技術・知識不足が原因で事故が起こることが多いように感じています。インターネットで調べればいろいろ分かってしまうのも、功罪ありますね。笑

  5. tosi より:

    システム完成ご苦労さまです(^^)
    ここまでの苦労は書ききれないほどあったでしょうね
    それにしても鉛EVOシステム車としての一つの完成形ですね
    やはり同じ車種で情報や協力者があると捗りますね
    今年の夏は特別暑いので負荷テストも十分できたことでしょうし
    自分は関係ないけどEVOリチウム対応ユニットの詳細が見たいところです(笑)

    1. とっぷあうと より:

      tosiさんこんにちは!
      システムと言っていいのか微妙ですが(笑)
      実際に運用してみて出てくる問題はやはり熱問題ですね(^^;
      熱対策が出来ないと充電もされない、インバーターも動かないなど問題が積み上がりますね。
      多くの協力者の皆様のおかげで対策も取りやすくて助かります(^^ゞ
      あとは運用上での希望など細々ありますが、如何に対応出来るか考えているのも楽しい時間です(笑)
      対応ユニット自体は状況別に何をどう接続するのかを制御しているだけのユニットなので、それ自体はたいしたことないんですよ~(笑)
      どちらかというと、そういう仕組みにたどり着くまでのEVOユニットとの協調を取る方が微妙でしたね~。
      EVOユニットに手を入れればもっとシンプルになるんでしょうけど、あまり触って面倒にしたくないって思いもありますので(笑)
      後はバッテリー自体がもっと安くなってくれると嬉しいですね~!

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